『ドン・キホーテ』を酒の肴に

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私は機会があれば飲む。時には機会がなくても飲む。

ーミゲル・デ・セルバンテスー

秋田市南通りをプラプラ歩いていると、ふと目に入るこの一節。名言だなぁと感心しながらいつも横を通るわけです。そして同時にミゲル・デ・セルバンテスって誰よ、と思うわけです。こんな粋なことを言う人物が、どんな時、どんな場面でこのセリフを残したのでしょう?

と言うことで、まずはChatGPTに尋ねてみる。「セルバンテスの言葉として紹介されているが、真偽は不明」と歯切れの悪い回答。次にGrokに尋ねると「チャーチルのものとしても広まっている」と返ってきた。どのチャーチルだよ多すぎるだろチャーチル。
AIにはまだ早かったかとぶつくさ言いながら仕方なく自分で調べてみると、このセリフがセルバンテスの著書『ドン・キホーテ』の後編 第33章にサンチョ・パンサのセリフとして実際に登場することが確認できました。
たぶんこの部分:

“I drink when I’m inclined, or, if I’m not inclined, when they offer it to me.”
(飲みたいときに飲む。いや、そうでなくても、勧められれば飲む。)

なんかちょっとニュアンスが違うような?まぁでも原文の英訳によって細部の表現は異なるみたいなので参考にした文章が違ったのでしょう。ちなみに私が参考にした英訳はこちらです。https://www.gutenberg.org/ebooks/996

ともあれ、ミゲル・デ・セルバンテスさんはあの有名な『ドン・キホーテ』の作者様でした。サンチョは「夢見る主人に振り回されながらも、地に足のついた現実主義者」として描かれているようです。そんな彼のセリフだからこそ、この名言が単なる酒飲みの言い訳ではなく、酒宴が人生の重要なイベントのように感じられますね(こじつけ)。
こうして原典に辿りつけたこともまた、ひとつの“酒の縁”ということなのでしょう。無知を恥じつつも、またひとつ酒席で語れる話が増えたということで良しとします。

ちなみに、今日も私は飲む。機会があったから──いや、なかったような気もするし勧められてもいないが、そこは重要ではない。

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